この時期、黒田小学校の掲揚塔には春風をいっぱいに受けながら鯉のぼりが元気よく泳いでいます。市内の小学校では珍しい(おそらく唯一?)光景ですが、ここ10年の伝統となっています。
大きな鯉のぼりが気持ちよく泳ぐ姿は、かつては地域のいたるところで見受けられた光景で、春を彩る風物詩です。しかし最近は家庭事情もあり、大きな鯉のぼりを揚げられる家庭はごくわずかとなっています。
黒田小学校の鯉のぼりは、実は地域のご厚意で提供されたものです。お子さんの成長につれて揚げることが少なくなり、やがては箱の中で眠ってしまった鯉のぼり。それを学校の子どもたちのためにとご提供いただいたものなのです。
学校は教科を学ぶ場であると同時に、季節の移り変わりを体感したり日本の伝統文化や風習に触れたりする場でもあります。黒田小学校には、鯉のぼりの他にも、家庭で使われなくなった七段飾りのお雛さま、2m以上もあるクリスマスツリーなども地域の方からご提供いただき、季節感を味わうことができる環境が整っています。
残念ながら、木曽川西小学校、木曽川東小学校には鯉のぼりは泳いではいません。学校の備品として購入することも不可能ではありませんが、もし、それぞれの校区のご家庭に今では使われることなく眠っている鯉のぼりがあれば、学校にご提供いただけないでしょうか。鯉のぼりを通して、学校の子どもたちと地域の人とを結ぶ一助になると思うのですが……。来年のこの時期には、木曽川町連区の各小学校に鯉のぼりが泳いでいる、そんな光景を思い浮かべるだけでワクワクする私です。