私は6年前に自宅で父親を看取りました。父は胃がんの末期と診断されましたが、入院を拒み、自宅で過ごすことを希望しました。
私は、自宅での介護は大変なので入院を勧めましたが、母は父を自宅で介護したいといい、自宅での介護をすることになりました。一番心配だったことは、日中は母が一人で介護をすることになるため、疲弊してしまわないかということでした。
介護の認定を受けて、ケアマネジャーさんを頼りに自宅で介護ができる環境を整えていただきました。母は初めて介護サービスを利用して介護をするため、とても戸惑っていました。
「こんなこと言っていいのかしら、こんなこと聞いてもいいのかしら」と不安な様子でした。
訪問看護師さんにお風呂に入れてもらい、体調の観察、食事についてもアドバイスをもらいました。一番うれしかったことは、看護師さんが母に「奥さん、大丈夫ですか、疲れていないですか、困ったことは話してくださいね」といつも声をかけてくれたことです。母は看護師さんの言葉にとても励まされたといいます。ベッド上での生活が多くなったころにはケアマネジャーさんに相談して、ベッドのマットレスも褥瘡のできにくいものに変えてもらい、その時の状況に応じて対応していただきました。我が家では、納得がいく介護ができ、無事に看取ることができてよかったね、と話しています。
介護サービスを利用することが、初めての方は分からないことだらけで、戸惑うことが多いと思います。関わってくださる支援者の方を信頼してなんでも相談できる関係性ができるとよいですね。もちろんケアマネジャーさん方もそういう思いで関わってくださっているはずです。
自宅での介護は一人ではとても無理です。私の家では3人介護者がいましたが、それでもしんどいなあと感じることがありました。介護は、それぞれに病状や自宅の環境も違うため、同じようにはいきません。医療や介護の専門職の方々に相談して、どんな方法があるのか聞いてみましょう。ご自身やご家族でよく話し合い、それぞれの気持ちを尊重しあって選択をしていただきたいと思います。
どこに相談したらよいのかわからない時には、地域包括支援センターにご連絡してください。木曽川地区は地域包括支援センターコムネックスみづほになります。