「認知症サポーター養成講座に参加して」R6.7.6(土)

 令和6年7月6日(土)、尾西信金ホール(木曽川文化会館)にて「認知症講習会(認知症サポーター養成講座)」を開催しました。
講師は、昨年同様、一宮市地域包括支援センターコムネックスみづほの米澤美由紀氏と認知症当事者の大塚晴夫氏にご依頼しました。                      
 本講習会開催の目的は、家族や身近な方が認知症になった時、どのように接するのがよいのか、認知症に関する正しい知識を持ち、家族だけの問題ではなく、地域の方々が理解し支え合うことができるよう、認知症の基礎知識を学び、自分たちにできることを考える機会にすることでした。
 区長、町会長をはじめ一般の方等、101名の方にご参加いただきました。
開催される数日前に、『2023年に警察に届け出があった認知症による行方不明者が、19,039人に上り、2012年の統計開始以来、11年連続での最多を更新した』と報じられたこともあり、参加者の関心がさらに高まっていたのではないでしょうか。
 内容は、①基礎知識 ②脳トレ体操 ③当事者のお話 ④地域の見守り活動事例【大牟田市の活動】 でした。
 [基礎知識]では、認知症とは?について学び、認知症の方との良い接し方、良くない接し方の事例を動画映像で視聴しました。新たな認識や改めて再認識したことがありました。なかでも「認知症は、不便だけど不幸ではない」という言葉が印象的でした。
 [脳トレ体操]は、認知症予防のひとつとして、手足の動きと歌を組み合わせた体操が紹介され、参加者全員で行ないました。脳トレは、早い段階から継続して行うことで認知機能の低下を防げると言われています。ぜひ習慣づけましょう。
[当事者のお話]は、62歳の時アルツハイマー型の若年性認知症と診断された大塚晴夫氏(77歳)の発症から今日までの貴重な体験談でした。平穏な日々から一転した生活の実態や思いを皆さん熱心に傾聴されていました。
 お話の中にはたくさんのメッセージがありました。
「サポートを難しく考えないで」
「奇異な目で見ないで」
「自分でできることもある 少しだけ助けて」
「思いやりをもって」
「家族の理解と愛情が必要」等々。
 特に「“障がい者であっても、あなたはとても大切な人と言ってほしい”と心から思っている」という言葉は、とても心に響きました。決して忘れてはならないメッセージです。
[地域の見守り活動事例]では、大牟田市の活動を動画映像で視聴しました。「徘徊がノーではなく、安心して徘徊できる町をつくろう」というスローガンのもとに、笑顔で接する皆さんの姿が素敵でした。
 私たちの町〝木曽川町連区地域づくり協議会〟でも「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」を目指して取り組んでいます。その一環として、本講習会を開催いたしました。
 今後、認知症についての理解と知識をより深めていただけるよう、「認知症ステップアップ講座」を9月28日(土)に開催いたします。また秋には、「徘徊模擬訓練」も開催予定です。本講習会は、来年度も企画しています。ぜひ、多くの方々にご参加いただきたいと思っています。
「認知症になっても安心して暮らせる木曽川町」をつくるためには、何よりも皆さまお一人おひとりのご理解と支えが必要です。
明日ひょっとしたら、自分が、自分の大切な人が認知症になるかもしれません。自分一人で、家族だけで悩んだり苦しむことのない、地域の皆んなで支え合うそんな町であってほしいと切に願います。微力ながら、私自身も自分にできることをやっていきたいと思います。